占いマニア

私が通う高校に赴任してきた若い男性教師。 整った顔立ちにすらっとした高身長。 爽やかさの中にある適度な甘さの声。 世で言う、完璧なイケメンという奴が私の高校にやってきた。 新任式の際、そいつが体育館のステージに上がると、周りの女子生徒は妙に色めき立つ。 「これから一年間、よろしくお願いします。」 そいつがそう言いながら微笑むと、黄色い歓声がちらほら沸く。 まぁ、この時の私は別に気に留めていなかった。 苦手なタイプだな、と。 こいつが受け持つ教科の授業はやる気なくなるな、って。 そんな感じに軽く流してた。 でも、 「今日からこのクラスの担任だ。よろしくな！」 頬を染めて歓喜の表情になるクラスメイトの女子とは正反対に、私の心は落ち込んだ。 なんでよりによってこいつが担任なの、と。 最後の1年となった高校生活。 楽しい毎日にしようと意気込んだはずなのに……。 22歳にして高校教師を務める、片倉 椿-ｶﾀｸﾗ ﾂﾊﾞｷ-によって私の高校生活は大きく変わった。 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ みっす＠もなかです。 注意 この作品はのちのち、フラグを立てようと思います。